ウーバーイーツ

アーキ・ヴォイスの
コーディネーターです。
今日の東京は大気が不安定で、
昼間、突然大雨が降っていました。
急な天候の変化があるようなので、
ご注意ください。

最近、ランチタイムに都内を
移動すると、マクドナルドや
王将などの前に人だかりが
できている光景を目にします。

どうもウーバーイーツなど、
デリバリー関係の宅配員が
大挙して集まっているようです。

特に、高田馬場や新大久保
あたりだと、外国人が大勢
集まっていて東南アジアの
市場のような賑わいです。
コロナ禍ならではの
光景といえるでしょう。

店舗の前の道を占拠したり、
大声で母国語で話をする姿をみて、
大丈夫かな、と思っていた矢先…

今週火曜日、ウーバーイーツ
日本法人と同社幹部ら2人が
不法在留の外国人を働かせた
として書類送検されたとの
ニュースを見ました。

ウーバーイーツ日本法人を
書類送検 不法就労助長疑い

(『日本経済新聞』のWEBにジャンプします)

記事によると、不法残留の外国人を
配達員として働かせたとして、
警視庁組織犯罪対策1課は22日、
入管難民法違反(不法就労助長)の
疑いで、ウーバージャパン代表と
コンプライアンス担当、さらに
法人として同社を書類送検したとのこと。

送検容疑は2020年6~8月、
日本での在留期間が過ぎ、
不法に残留していたベトナム
国籍の男女2人について、
在留資格などの確認をせずに
配達員として従事させ、
不法就労を助長した、
という疑いだそうです。

新型コロナウイルスの
感染拡大で宅配需要が急増、
配達員が増えるいっぽう、
登録手続きが簡単なため
在留資格のない外国人の
不正登録が相次いでいたそうです。
昨年に警視庁管内で
ウーバー関連の不法就労
摘発は184件で、うち80%が
ベトナム国籍とのこと。

別の報道によると、
今回のベトナム国籍2人は
技能実習生の資格で入国したが、
在留期間が過ぎていたところ、
ブローカーを通じて入手した
他人名義の在留カードを使って、
配達員の不正登録をしていたとのこと。
(『日刊ゲンダイ』)

過去何度か「不法就労助長」を
取り上げてきました。

串カツ「だるま」の件(2017年3月)、
ラーメン「一蘭」の件(2018年3月)、
さらに旭川日本語学校の経営者が
逮捕されたことなど(2019年11月)。

いずれも外国人留学生を
法定時間を越えて勤務させて
いたというケースですが、
今回いつもと違うのは、
これまでの直接雇用とは違い、
ウーバーイーツは外国人を
雇用しているわけでもなければ、
仕事を指揮しているわけでも
ないという点です。

ウーバーイーツはそもそも、
プラットフォーマーとして
働くスタッフ(=ギグワーカー)が
個人事業主として登録し、
相互マッチングする場なのですが、
今回はウーバーイーツ側の
責任が問われました。

さらに調べていくと、
すでに昨年12月時点の段階で、
出入国管理庁が方針を出していて、
ウーバーイーツ側も直接対面で
在留資格を確認する方向に舵を
きっていたようです。

今回改めて出入国管理庁の
法定時間(=資格外活動)を
確認すると、

・請負契約で稼働時間が
客観的にわからない働き方に関しては、
「資格外活動の個別許可」が必要ですよ、

・この許可がないと不法就労になって
しまいますよ、

と記載されています。

『留学』の在留資格に係る
資格外活動許可について

(出入国在留管理庁にジャンプします)

上記、「3その他」の(1)が
明らかにウーバーイーツの話で、
個別許可が必要とされています。

今後、請負契約であっても
資格外活動の個別許可が
必要だと肝に銘じておく
必要がありそうです。