アーキ・ヴォイスの
コーディネーターです。
今日の東京は本当に暑い・・・
今週末は台風6号が東日本に
接近するようなので
くれぐれもご注意ください。
先週は日韓関係のことを
お話しましたが、早くも一昨日、
今回の輸出規制がWTOで
取り上げられました。
ロイター通信によると、
韓国は他国の支持の
取り付けに失敗したとのこと。
このような日韓関係に加え、
昨日は北朝鮮から新型の
短距離弾道ミサイルが
飛んできています。
もめる日韓関係、北朝鮮問題、
さらにいまだ続く香港のデモ、
イランでの対立・・・
こうしたすべてのことが
米国と中国との対立に
いたるように思えます。
このような状況の中、
メディアは吉本興業の
話題でもちきりのようで・・・
今日はこの話題について
取り上げてみます。
さて。
近年、官民ファンドから
100億円の出資をうけるほど、
政府の事業にも関わるように
なった吉本興業。
今回の問題の発端は、
所属芸人が会社を通さず
詐欺集団の会合に参加したこと。
これが週刊誌に取り上げられ、
一大騒動に発展。
今週の月曜には吉本興業の社長が
会見を開くまでになりました。
しかし
会見の過程で社内での
様々な問題が発覚。
パワハラ的発言や
芸人との間に契約書がないこと、
またギャラのことや
所属タレントの派閥争いなど、
全力で話題が横道に
それていっています。
問題の中心は反社会勢力との
取引に関してですが、
詐欺集団のことも、そこに
手引きをした芸人に関しても
不思議とまったく話題になりません。
個人的に報道を見ていると、
公官庁との取引はどうなるのかな、
と疑問に思ったりしています。
弊社では公官庁の契約書に
目を通す機会も多いのですが、
どの官庁でも最近は
「暴力団排除条項」と
「談合の禁止」が加えられています。
違反した場合、即契約解除で、
ペナルティとして違約金が
課せられます。だいたい10%。
弊社の場合は通訳手配、翻訳受託、
人材派遣などでの契約になりますが、
下記の契約書のフォーマットに
準じているものが大半です。
「 経済産業省 契約書フォーマット 」
(経済産業省のページにジャンプします)
反社会的勢力との取引があると、
本当に大変なことになるな、と
契約書を見る度に思っています。
そのため弊社でも新規の
お取引先様の場合、取引前に
確認・審査するようにしていて、
お客様にはいろいろと
ご質問させていただいたり、
場合によっては取引の辞退を
させていただくこともあります。
話を元に戻すと、
今回の吉本興業の問題は
ひとえに反社会的勢力との
取引があったという問題に
尽きるのだと思っています。
官民ファンドなど、国の出資を
受けることを考えると、
致命的な問題になりえます。
吉本興業は近年(2009年)、
会社を非上場にして、
過去の反社会的勢力との関係を清算。
普段から相当注意してきたはずだと
推測します。
成り立ちを調べてみると、
そもそも吉本興業は1912年、
吉本せいと旦那の二人で
寄席の経営からスタート。
戦前、吉本興業と山口組は
関西の興行界で
親密な関係にありました。
(Wikipedia等を参考にしました)
国民的大スターだった
美空ひばりが山口組の庇護のもと、
活動をしていたのもこのような時代。
映画『ゴッドファーザー』を思い出します。
パート1ではマフィアが名付け親である
有名歌手が出ていました。この歌手は
フランク・シナトラがモデルと
言われています。
(余談ですが、マフィアの成り立ちが
イタリア移民の互助組織であったこと、
そのため構成員をファミリーと考えていたこと、
パート3では組織がビジネス化し、
裏社会とのつながりを断とうとすることなど、
吉本興業の歴史と共通している部分が
あるように思えます)
第二次世界大戦後から
1970年頃くらいまで、
日本では美空ひばり、
アメリカではフランク・シナトラ
といったように、反社会的勢力と
エンターテイメント業界との関係が
強固だったことがうかがえます。
日本もアメリカも1970年以降、
テレビの浸透と娯楽産業の
ビジネス化が進むことで、
芸能の世界と反社会的勢力との
分離が進みました。
日本で決定的だったのは
2011年に施行された
暴力団排除条例
(通称・暴排条例)。
これ以降、
企業は反社会的勢力との
取引自体が禁じられ、
現在にいたります。
こうした過程を見ると、
今回の問題の核心は
反社会的勢力に関する話の
はずなんですが・・・はて?
ちなみに、
2000年に芸能界を引退した
上岡龍太郎は1989年当時、
こんなことを言っていました。
芸人とヤクザは一緒、根は一緒のタイプ。
できるだけラクしたい。目立ちたい。
ちやほやしてほしい。口が達者か
腕が達者かが違うだけで同じ根から
生まれて木が違うだけ。
当たれば一攫千金、その代わり、
売れなければ末路は哀れ極まりない。
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