緊急事態宣言の解除

アーキ・ヴォイスの
コーディネーターです。
今週は暖かくなってきました。
「暑さ寒さも彼岸まで」と
言われますが、この場合の
「彼岸」は、春で言えば、
春分の日をはさんだ
1週間を指すのだそうです。

明日が春分の日なので、
暦の上でもようやく春に
なったといえるでしょう。

そして明後日には、
1都3県の首都圏で
緊急事態宣言が
解除されます。

個人的には
変異株と第4波など
心配しています。

さて・・・

最近、以前に読んだ、
野中郁次郎他『失敗の本質』を
読み返しています。

この本は、第二次大戦での
日本軍の敗因を解明する、
という趣旨で、
前半は具体的な戦時の作戦を取り上げ、
後半では敗因の分析、さらに提言、
といった構成になっています。

前半の事例で取り上げられるのは、
ノモンハン事件、ミッドウェー作戦
ガダルカナル作戦、インパール作戦
レイテ海戦、沖縄戦の6つ。

組織の中でどのように
意思決定がなされたか、
というプロセスの解明に
主眼がおかれています。

昔読んだときはあまり
ピンとこなかったのですが、
今読み返すと、今の社会と
同じように感じられてしまうから
不思議です。例えば、

・作戦目的が曖昧で、
 現場への指示が不明確になり、
 本部(大本営)と現場(陸軍・
 海軍など)とで統率が取れず
 失敗したり…

・情報や調査を軽視し、
 希望的観測を含めた情報を
 もとに作戦をたて失敗したり…

・状況判断が場の空気に
 左右され、合理的判断よりも
 人間関係が優先されたり…

・過去の失敗事例を
 組織として共有できず、
 成功体験にこだわり、
 同じ行動を繰り返したり…

過去の実態が本当に
この通りだったかは不明ですが、
取り上げられる事例では、
何度も同じ過ちが
繰り返されているかに思えます。

昔読んだときにピンと
こなかったのは、おそらく
当時の自分が組織や社会に
対して興味が薄かったからかな、
と思いました。

今改めて読み返すと、
今の状況とあまりに
似ていて驚くとともに
こわくなります。

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