トランプ氏勝利の行方

By: Jimmie

アーキ・ヴォイスのコーディネーターです。

さて一昨日の米大統領選挙、
驚きの結果になりましたね。

まさか、まさかの・・・

ドナルド・トランプ氏の勝利。

大接戦の末、トランプ氏が
ヒラリー・クリントン氏を下し、
(得票数ではクリントン氏が
 勝っていたようですが・・・)
第45代アメリカ大統領に就任します。

それにしても、驚きました。

驚くと同時に、
今回の選挙の過程には
既視感を覚えました。

6月のイギリスの国民投票も
まさかの結果(イギリスのEU離脱)に
なったからです。

また、この2016年は、
歴史に残る年になると確信しました。

最近、仕事で必要なため、
著名なファンドマネージャーの
発言を調べていました。

いわく、
現代の金融政策は世界恐慌(1929年)の後の
1935年~45年の状況に似ているとのこと。

1935~45年。
それは、1929年の恐慌の後、
世界がブロック経済に向かっていった時代で、
第二次世界大戦が起こる直前の時代にあたります。

少し調べてみると、
大体次のように進行しています。

(A)グローバル化

(B)恐慌発生

(C)ブロック経済

(D)戦争

1920年代のアメリカは
第一次大戦の戦勝国として
繁栄を謳歌します。
「狂騒の20年代」と言われ、
大量消費・大量生産が確立。
輸出が大幅に伸びていきます。(A)

好景気から次第にバブルに向かい、
ウォール街の株価暴落を引き金に
1929年の世界恐慌に突入します。(B)

ドイツでは1933年にナチスが
政権を獲得(自由からの逃走)。
結果、自国の経済に有利な政策を行い、
自国優遇政策が進み、それぞれの通貨圏を
もとにブロック経済が成立します。(C)

すると、衝突が起きやすくなり、戦争発生。
1939年にドイツがポーランドに侵攻しました。(D)

ざっくりこんな流れだと思うのですが、
現代にあてはめてみると・・・

2000年代からグローバル化が進展。
安い労働者が多数入ってくるため、
その国にもともと住んでいた人たちは
仕事を奪われることになります。
そこに、恐慌や不景気が起きると、
貧富の差が固定化されます。
(現代だとリーマン・ショックが
 これにあたるのでしょうか?)

すると、仕事を奪われた人々が
グローバル化に反対し、
現状を変えることを希望。
結果、ナショナリストが代表に選ばれることに。

私自身はこれまで、
景気循環論は非科学的だと
あまり見向きもしませんでした。

しかし現在の流れは、
あまりに類似点が多い気がします。

今後、トランプ氏は公共事業や雇用政策を中心に、
保護貿易を進めていくのでしょう。
かつてのニューディール政策と同じ方向です。

来年はフランスの大統領選挙がありますが、
ナショナリストのマリーヌ・ルペン氏が
勝とうものなら(おまけにフランスがEU離脱に進むなら)、
本当に「世界の右傾化」がはじまっていくように思います。

はたして歴史は繰り返すのでしょうか。

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