中国の最新のネット事情

寒いですね、最近。
知人でインフルエンザにかかった人も
出てきましたので、くれぐれも
お身体、ご自愛ください。

さて、今週は中国のネットに関する
こんな記事に注目しました。

「中国、外国企業のコンテンツ配信を禁止へ」
 http://goo.gl/OjBSny
(日経の記事にジャンプします)

上記記事をまとめると・・・

・中国は、外国企業のインターネット
コンテンツ配信を禁じる規定を
来月2016年3月10日より施行。

・これにより、外国企業や合弁会社は、
コンテンツ(文章・ゲーム・アニメ等)を
オンライン配信することが禁止される。

・ただし、中国資本の中国企業と提携すれば、
コンテンツ配信を行うことができるが、
事前に政府当局の認可を得る必要があり、
サーバーを中国本土に置くことが求められる。

この記事を見て思ったのは、
これまでの中国の言論統制のことでした・・・

中国はご存知の通り、
共産党の一党独裁ですので、
政府に不利な情報が流れないよう
言論統制をしています。

以前から
「グレートファイアウォール(金盾)」
と呼ばれる、
政府に都合の悪い情報を
ブロックするネット上の
検閲システムがありました。

中国ではLINEもフェイスブックも
ツイッターもできません。
衛星放送でさえ検閲されて数秒遅れで
流される、といいます。

中国のネットの言論統制には、
こうした「検閲」のほかに、
「世論形成」という側面もあります。

中国のネット世論の形成には、
「五毛党」という民間のネット工作員が
大きな働きをしています。

この五毛党は、書き込み1件につき
5毛(=約6円)の報酬を政府から支給されて
(金額は現在上がっているようですが)、
副業で政府の擁護記事を書きまくる人々です。
(一説には10万人は下らないとも・・・)

これまで、こうした検閲と世論形成を経て、
中国のネット上での言論統制は行われていました。

しかし、今回の報道を見ると、
もはや検閲と世論形成するだけでは
言論統制が間に合わなくなっている、
という中国の事情が推測されます。

今後、中国本土に対して情報発信をする場合、
ハードルがますます上がっていきます。

ちなみに、このファイアウォールを抜ける方法は
現在、いくつかありますが、WeChatでの告知の他、
中国政府の公認の媒体に取り上げてもらったり
広告を出したり。こうした手法も今後、お話できればと思っています。

いずれにせよ、来月からのネット規制、
動向を注目しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です