ボサノヴァ創始者の死去

アーキ・ヴォイスの
コーディネーターです。
今週の東京は雨が続き、
肌寒いくらいです。
例年、こんなに涼しかったかな、
と思いながら過ごしています。
体調を崩されている方も多いので、
くれぐれもご自愛ください。

さて、今週月曜日、
『日経』を読んでいて
ジョアン・ジルベルトが
亡くなったことを知りました。
7月6日、リオデジャネイロの
自宅で死去。享年88歳。

ちなみに、火曜には
連日報道されているように、
ジャニー喜多川氏も死去。
享年87歳。

両者が同じ世代というのが
とても意外に思います。
共通して言えるのは、
特定のジャンルを築いた
開祖であったという点でしょうか・・・

さて、ジョアン・ジルベルトと言えば、
ボサノヴァという音楽スタイルを
編み出した創始者。

1958年にジョビン作曲、モライス作詞の
「シェガ・ジ・サウダージ(想いあふれて)」
をジョアン・ジルベルトが演奏・録音。
これが最初のボサノヴァと言われています。

しかし世界的に有名なのは
サックス奏者のスタン・ゲッツとつくった
『ゲッツ/ジルベルト』(1962年)
というアルバムだと思います。

半世紀以上も前のアルバムですが、
冒頭の「イパネマの娘」は
聞くとだれしもが
「ああ知ってる」となるはず。

『ゲッツ/ジルベルト』は
ブラジル音楽ファンからは
ゲッツが場違いと言われたりも
していますが、ゲッツの音が
素晴らしいアクセントに
なっていると思います。

『ゲッツ/ジルベルト』は
とても自然に聞ける音楽です。
なにより、とてもゆるい・・・

 「レコード会社の
  ジョアン・ジルベルトの紹介

 (ユニバーサルミュージックの
  WEBにジャンプします)

なお『ゲッツ/ジルベルト』の
1曲目「イパネマの娘」は
上記サイトの試聴で言えば
7曲目にあたります。
これはシングルバージョン。

故中村とうよう氏によれば、
この曲は当時、レコードの
シングル盤(5分)の尺に
収まらないという理由から、
ジョアンの歌を抜いて
妻のアストラッドの英語の歌と
ゲッツのサックスだけに
短縮編集したもの。
これが世界的に大ヒット。
ボサノヴァがジャズの一部で
あるという誤解を招いた
きっかけになったようです。

(『ポピュラー音楽の世紀』、
 岩波新書、1999年。)

個人的には
アルバム・バージョンが
本当に素晴らしいと思います。

ご冥福をお祈りします。

追記

ボサノヴァと言えばポルトガル語。
ジョアン・ジルベルトは妻が英語で
歌おうとしたのを止めたほどです。

今回、弊社のポルトガル語翻訳の
サービスを紹介します。

 【 ポルトガル語翻訳

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