技能実習は奴隷制度?

アーキ・ヴォイスのコーディネーターです。

今週は、訪日外国人客数が
単月で過去最高(229万7000人)に
なるなど(日本政府観光局発表)、
気になるニュースが多いのですが、
一番注目したのは下記のニュースです。

「 技能実習巡る受け入れ事業所の違反 昨年最多
外国人に不当待遇 不払いや長時間労働 」

 http://www.nikkei.com/article/DGKKZO06147620W6A810C1CR8000/
(日経の記事にジャンプします)

今回は「技能実習制度」について
取り上げたいと思います。

この制度は本来、
日本の技術を開発途上国へ移転し、
人材育成を支援すること、
を目的としています・・・が、

制度運用上の実態では、
中国やベトナムなどから
安価な労働力として外国人に
来日してもらい、さまざまな現場で
働いてもらうことが一般的です。

日本では現在、農業や漁業、建設業など、
人不足で困っている業界は数多くあります。

現行の技能実習制度では
74職種133作業が認められており、
来日する外国人労働者に
3年間は特定のビザがおりて
労働が可能になります。

昨年の技能実習生の数は
およそ20万人弱。
国籍では、中国(46.2%)、
ベトナム(29.9%)、
フィリピン(9.2%)となります。

 (国内で技能実習生の受け入れが
  最も多いのは岐阜県で全国平均の3.5倍。
  三重県、香川県、広島県、福井県が続きます)

冒頭の記事に戻ると、
厚生労働省が外国人技能実習生の
働く事業所に立ち入り調査をした結果、
5173事業所のうち、7割が労働基準法に
違反していたそうです。

この制度、目的と実態が乖離しているため、
海外(米国や国連など)から
「人身売買」や「奴隷労働」と
批判されてきました。

今回の記事によると、
厚生労働省は今後、
事業主に対して法令順守するよう促し、
悪質な事業所の摘発を強化するとのこと。

今後は透明で利用しやすい制度に
なればと期待しています。

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