その数字、翻訳が必要です。

こんにちは。
アーキ・ヴォイス翻訳コーディネーターのオーです。

毎週の弊社コーディネーター・ミーティングにて、
お客様から寄せられる質問に関し、チームリーダーが
レクチャーした内容をお伝えしたいと思います。

本日の内容は、数字を翻訳する場合についてです。

ご興味ございましたら、確認くださると幸いです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
■■翻訳原文の数字は、いつも省けるわけではない?■■

翻訳の見積依頼を受ける際、
原文をお客様からいただいて文字カウントし、
見積を提出するとたまに言われることがあります。

「この数字の箇所は翻訳不要なので、省いてもらえますか?」

というものです。

例えば、箇条書きになっている箇所の

1.
2.
3.
4.

・・・のようになっている箇所については、
例えば英語への翻訳の場合、基本的に翻訳は不要ですので
WORDファイルの文字カウント機能を使い、
「半角英数の単語数」の箇所を省くなどし、
お見積りを出すことがほとんどです。

例外としては、PDFファイルや画像ファイルなどで、
「上書き」納品ができず、「レイアウト処理」が必要な場合は、
打ち込み直しが必要ですので、お見積りに加えます。

また、文中に登場する数字についても前後の文章を翻訳する際に
打ち込み直したりしますので、お見積りに加えることが普通です。

上記の例からすると、「箇条書きなどの番号は、上書き可能な
ファイルなら見積から省く」ということになりますが、
言語によっては例外があります。

それは、例えばタイ語の場合です。

タイ語への翻訳、それも役所などに提出する公的な書類の場合は、
数字をタイ文字で表記することが基本です。
そして、西暦や和暦を仏暦に変換する必要があります。ですから、




のようにアラビア数字をタイ数字に置き換える必要があります。
※ちなみに、2014年は仏暦で2557年、タイ数字だとพ.ศ. ๒๕๕๗
となります。พ.ศ. は「仏暦」の省略形です。

私たちの仕事は「使用用途にあった翻訳物の提供」ですので、
「箇条書きの数字だから」とステレオタイプに省くことは危険です。

文章のなかで数字が担当する役割、そして言語ごとの性質を
理解した上で、お客様に見積の内訳を説明するようにしましょう。

(以上、ミーティング内容より)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

数字の箇所や数式の箇所については、
まったく触る必要がなければお見積りから省くことが多いですが、
一方でタイ語のような例もあるので、
注意しなければ、とあらためて思いました。