フライヤー、と聞いて想像するものは・・・

こんにちは。アーキ・ヴォイス翻訳コーディ
ネーターのオーです。

【多言語翻訳】における注意点とは何でしょ
う?

それは複数ありますがその中の1つに、原文
の解釈が翻訳担当毎に異なってしまい、翻訳
文が言語毎に違う意味になってしまう事、が
あります。

例えば【フライヤーを持ってきてください】
という日本語原文があるとします。文脈上、
【フライヤー】と聞くとこの場合、【チラシ
やビラ】か【揚げ物調理器具】が思い浮かぶ
のでは、と思います。
※余談ですが、ゴルフでも【フライヤー】と
いう用語がありますね。

試しに本日、【フライヤー】をgoogle翻訳
で3言語に翻訳してみました。

それぞれ、最初に登場した単語は・・・

■英語:flyer※チラシやビラ(フライヤー)
の意
■タイ語:นักบิน※パイロットの意
■ベトナム語:phi công※パイロットの意
※タイ語とベトナム語は上記単語をgoogleで
検索するとパイロットの写真が登場します。

・・・もちろん翻訳担当は文脈により、
【フライヤー】の意味を使い分けて翻訳しま
すが、極端な例ではgoogle翻訳のように、
英語では【チラシ】と翻訳されていたのに、
タイ語やベトナム語では【パイロット】とし
て翻訳されている可能性もあるわけです。

上記のような【言語毎の解釈違い】が特に
問題になるのは例えば、精密機械工場で用い
られる【品質管理マニュアルの翻訳】等の場
合です。統一されるべき品質管理基準にズレ
が生じてしまう可能性がある為です。

では、【言語毎の解釈違い】をどのように回
避するかですが、以下の【3つ】が、主に私
が提案している回避策です。

【1】写真や動画などの視覚データをお客様
に用意してもらう
→一目瞭然ですので、おすすめです。

【2】一次翻訳者とは別に校正チェッカーを
加えた翻訳体制の提案をする
→複数人の目を通すことで解釈違いを回避し
ます。

【3】英語版の完成を先に行い、その後多言
語化する
→英語版を参考資料とし、解釈違いを回避し
ます。

何より、コーディネーターが原文の意図を精
確に把握し、適切な専門性を有する翻訳担当
に対し、的確な指示を出すことが大切、と
考えています。