翻訳物の使用用途を具体的に確認する理由。

こんにちは。
アーキ・ヴォイス翻訳コーディネーターのオーです。

今回もスタッフ間での事例共有会にて、
お客様から寄せられる質問や要望に関し、
上長が共有した内容をお伝えしたいと思います。

お役に立てば、幸いです。
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■■翻訳物の使用用途を具体的に確認する理由。■■

ミーティングで何度も登場するテーマに、
「翻訳物の使用用途を確認していますか?」
というものがあります。

何度も登場するテーマであるということは、
それだけ良いものを納品するにあたり、
大切なことであるのですが、

まだまだ翻訳案件に関して用途を具体的に
確認できているとはいえない・・・

これが、コーディネーターの皆さんから相談を受けていて
日々感じることです。

翻訳物の使用用途を具体的に確認する理由。

コレは大切なテーマですので、
今一度皆さんにお伝えしたいと思います。

たとえば、

翻訳物の使用用途が「社内確認用」だったとします。

普通に考えると、社内のミーティングなどで
内容把握のために使われるのかもしれないですね。

実際の翻訳原文が関係子会社の業務マニュアルである場合、
確認したいことは

■業務手順に問題があるかどうか
■業務手順に抜けなどがないかどうか

・・・などですので、

専門用語や言い回しに多少の不自然さがあったとしても
誤訳がなければ問題になることはないと思います。

しかし

実際の翻訳原文が業務提携用の契約書である場合は
どうでしょう?

契約を意味する“agreement”の場合、
契約の他、協定・合意・同意・条約・協約などと
翻訳することが可能です。

どの日本語で訳出するかは文脈や慣例によって
変わりますから、たとえば、

契約書を読み慣れた法務担当者たちによる社内確認で、
慣例にそぐわない訳語を登場させてしまうと、
混乱をきたすことは容易に想像できます。

これは、使用用途を
「社内確認用」としか聞いていない場合に、
発生しやすい問題の例です。

ですから、社内確認用であったとしても、

「法務担当者が提携にあたり契約書内容に
不備がないかどうかを確認するためです」

・・・と具体的に確認しておく必要があるわけです。

私たちの業務手順では、契約書翻訳や医薬書類翻訳など、
専門性が必要とされる分野の翻訳が発生した場合、

社内確認とはいえ専門性を有する翻訳担当が翻訳することに
なっていますから、上記のような例は発生しないと思いますが、

それでも、「社内確認用だから」といって
具体的なヒアリングを怠る理由にはなりません。

英語や中国語、ベトナム語やインドネシア語といった
需要が非常に高い言語はもちろん、

ミャンマー語やトルコ語などの希少言語翻訳の場合は
なおさらです。

お客様の代わりに翻訳に関するリスクを察知し、
それを伝え、解消する方法を提示すること。

これもコーディネーターの重要な仕事ですから、
具体的なヒアリングを一層心がけるようにしましょう。

(以上、ミーティング内容より)
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先週に続きコミュニケーションに関するテーマでしたが、

確かに「社内確認用」とはヒアリングできても、
誰が何のために社内確認するのかまでは
なかなかヒアリングできていないかもしれません。

一層お客様の役に立つためにも、
コミュニケーションスキルを伸ばしたいと思います。

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